歴史を感じる男性面をご紹介しております

能之男面

様々な男性面をご覧下さい

中将(ちゅうじょう)

行き暮れて 木の下影を宿とせば

花や今宵の主ならまし

 

戦に負けた武将や優雅な貴族として、数多の表情が存在致します。能「忠度・ただのり」「清経・きよつね」「融・とおる」などに用いられます。

 

十六(じゅうろく)

 

一の谷の戦いで討たれた平家の武将として、様々な役柄に用いられます。名称通りに年齢が十六歳ですので、まだあどけない雰囲気にも感じられます。当時の貴族特有のお化粧である、歯に鉄漿(かね・おはぐろ)を差している男面です。

 

蝉丸(せみまる)

 

幼くして盲目として生まれて来た醍醐(だいご)天皇の子として、能「蝉丸」のツレ(連れ役)に用いられる専用面です。頭部の黒い墨は冠の端を描いたもので、位の高い人物に描かれる特徴でもあります。

 

弱法師(よろぼし)

「全ては心に有り」

 

ありもしない事を言われて親に家から追い出され、悲しみのあまり盲目の乞食となる青年・俊徳丸として、能「弱法師」に用いられる専用面です。こちら以外、他にも多くの種類が存在します。

 

童子(どうじ)

 

亡き武将の化身や不思議な力を持つ鼓打ち、または700年生きる仙童として、能「田村・たむら」「天鼓・てんこ」「菊慈童・きくじどう」などに用いられます。実在の少年とは異なり、妖精・精霊といった表現が必要な能面です。

 

邯鄲男(かんたんおとこ)

 

能「邯鄲」専用面ですが、気高さや品格の高さから神として、能「養老・ようろう」にも用いられます。作者や型によっても多くの種類がありますが、こちらは内面性が強めに表現された男面です。

 

三日月(みかづき)

 

神や武将の亡霊として、能「養老・ようろう」「船弁慶・ふなべんけい」などに用いられます。眼には金冠(金属を加工した物)を嵌め、より霊性を高めた面です。中間表情を強く感じさせる、魅力ある一面でしょう。

 

痩男(やせおとこ)

 

恋に破れた深草少将(ふかくさのしょうしょう)や地獄を彷徨う猟師等として、能「通小町・かよいこまち」「阿漕・あこぎ」「善知鳥・うとう」「藤戸・ふじと」などに用いられます。こちらにも実に多くの型が存在し、色合いや雰囲気はまるで異なり、種類が多い点も特徴と言える能面です。

 

河津(かわづ)

 

亡霊として表現されている能面です。能「藤戸・ふじと」に於いて、殺されてしまった瞬間的な表情を打ち表わしており、想定外の屈辱的な死を遂げた男性の相貌でもあります。能舞台では黒頭から覗く鋭い眼光により、さらに恐ろしく感じさせる不思議な魅力のある一面です。

 

小ベシ見(こべしみ)

 

閻魔様として表現された力強い能面です。「ヘシム」という口の造形が一層と迫力を感じさせる凄味ある一面です。造形や彩色にも異なる種類があり、それぞれ印象が大きく異なります。

 

笑尉(わらいじょう)

 

年老いた漁師などの亡霊として、能「鵜飼・うかい」「融・とおる」などに用いられます。露骨な表現は削ぎ落としているのが能面の特徴ですが、こちらは珍しく、うっすらと笑みが表現されております。

 

朝倉尉(あさくらじょう)

 

平民の年老いた男性の相貌です。尉系統にも多岐に渡る種類があり、位が分けられております。ただ、いずれにしても髪と髭を蓄えており、貫禄を感じさせる能面です。ちなみに、毛はコシのある物を選別して使用しております。

 

小獅子(こじし)

 

能「石橋・しゃっきょう」専用に作られた小さな獅子です。流派によって獅子の種類も多々ありますが、おおむね大・小に分けられており、それぞれ相貌や彩色が全く異なります。どれも一様に牙を剥いて、力強さを感じさせる能面です。

 

猿ベシ見(さるべしみ)

 

猿を模したベシ見系統の能面です。軽快さを感じる一面で用途も多岐に渡ります。愛らしささえ感じる作品で、動きのある表情にも魅力があります。時代を感じる一面ですので、歴史と味わいのある能舞台とマッチするでしょう。

 

猩々(しょうじょう)

 

能「猩々」専用面です。親孝行した若者を褒めて舞い踊り、いくら汲んでも無くならない酒壺を授けるという動きのある曲目に用いられます。酒に酔い、真っ赤な顔をした妖精として表現された華やかな能面です。

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